マフクレア:それで? アンタなんであんな所で行き倒れてたんだい?
光太郎:ぬ?
川岸で、焚き火を囲みながら焼いた魚をモッサモッサ食う二人。あたりはもう日が落ちかけている。
マフクレア:まさか人生に悲観して身投げ!なんて繊細そうなツラじゃあないしねぇ
光太郎:フッ、男たるもの命がけの戦いは付きものなのさ
マフクレア:もしかして、他のアルカナ戦士と戦っていたのかい―!?
さらっと光太郎が想像外の事を言ったので、目が点になるマフクレア
光太郎:うむ。こほーんなさ。眉間にしわ寄せてさ、細身で浅黒い男がさぁ俺にブンブンと手裏剣みたいに短剣を投げてきてさー。はぐれた相棒(アム)によると、どうやら職業:殺し屋らしいんだけどさぁ…。
光太郎、指で自分の眉間にシワを寄せながら辛気臭い顔をして【吊し人】の男のモノマネ。
最初はマフクレアも半笑いで見ていたが、その特徴が笑えない人物のものである事に気づき、深刻な顔になっていく。
マフクレア:……短剣使いの殺し屋?
光太郎:ベロなんか出して白目で『クカカカ』て笑うんだぜ? ※顔芸中
マフクレア:―!
血の気の引いた顔でスッと立ち上がり、すでに薄暗くなり始めているのにも関わらず唐突に身支度を始める。さっきまでのおおらかな様子は全くなく、光太郎も不穏な空気を感じ取る。
マフクレア:まずいのに狙われたね。まさかあのベンがアルカナ戦士だったなんて…アンタ、もう立てるかい? 目覚めたばかりで悪いけどすぐにココからずらかるよ。
光太郎:お、おう? そ、そんなマズイのん?
マフクレア:アタシもあまり裏稼業の輩は詳しくないけどね…それでも長く商売人やってると噂も色々聞くもんさ。アンタが襲われた男が私が想像している通りなら、そいつの名前は『ジェディット・ベン』…。裏世界じゃそうとう有名な暗殺者(アサシン)だよ…。
光太郎:いやでも俺ちゃんすごい距離流されてきたんだよ?こんな所まで探しに来る?
マフクレア:普通ならね、見失って終わりさ。でもアルカナ戦士なら話はまた別さ―
光太郎:………?
何よりもひとまず出発が先という体のマフクレアと、どういう事?と訝しむ顔ながらもとりあえず身支度を手伝う光太郎。
一方同時刻頃、近くの村の酒場にて。ルーファスと名乗った男は左手を見つめながら開いたり握ったりして感触を確かめる
ルーファス:………(少し威力が強すぎたか…まだ調整が必要だな)
ルーファス:そこの主人
酒場の主人:は、はひっ!!
ルーファス:そこの男は賞金首だ。意識が戻る前に縛り上げて騎士団へ報告すると良い。
主人:へ?賞金くれるんで?
ルーファスはその質問に応えず、無言でコートを翻して去っていこうとする。転がった先からポカーンと眺めていたランツ、ルーファスが歩いて行ってしまう前に急いで声をかける。
ランツ:あ、あのっ!!
ルーファス:?
振り返るルーファス。そして声をかけてきた少年から共振を感じ取り、左手のシンボルを見る。
ランツ:あ…お、俺もアルカナ戦士です。【太陽】のアルカナのランツって言います。
ルーファス:それで?
ランツ:俺、野盗にさらわれてしまった幼馴染の女の子を探しているんです。その子もアルカナ戦士で…【運命】の信示を持つ、エリルって女の子です…何か、知りませんか…?
段々と声は尻すぼみになり、歯切れも悪くなるランツ。そこにはいくら探しても手がかり一つ見つけられなかった自分の無念が浮かぶ。
ルーファス:いや…………知らないな。
ランツ:そうですか……。
ルーファス:だが、これから出会うかもしれない。一応名前は覚えておこう。それよりも、私に声をかけてアルカナ戦士同士、戦いになるとは思わなかったのか?
ランツ:あ……。
急に冷たい声と鋭い冷ややかな視線になるルーファスに、ギクリとするランツ。そのランツの無計画さに毒気を抜かれたのか、ルーファスも『やれやれ』という風に肩をすくめる。
ルーファス:まぁ、いい。―我々が今ここで戦う理由はない。星のめぐりが合えば焦らずともいずれ相まみえるだろう。
星を見上げながら言う、ルーファス。
ランツ:星……。 ―あの、名前もう一回聞いて良いですか?
星、星のめぐりとは。【星】のアルカナ戦士だけあって星の動きからなにかが読み取れる人なのだろうか。考えようによってはキザなセリフだが、この人が言うとなんだか深い意味がありそうな言葉だ…そんなことを考えるランツ。
ルーファス:ルーファス・クルセージュ。
ランツ:その…色々、ありがとうございました。
ランツ、しょんぼりした犬のようにとぼとぼと背を向けて歩いていこうとする。
ルーファス:そう悲観することはない。
ランツ:え?
ルーファス:アルカナ戦士同士なら、お互い生きていれば必ず幼馴染とは出会えるだろう。
ランツ:それ、どういう―
ルーファス:何故ならアルカナシンボルには―…………
光太郎:―アルカナ戦士同士を出会わせる?
マフクレア:あんまり驚かないね。知ってたのかい?
一夜、後。ラクダのような生き物に乗り、荒野を走るマフクレアと光太郎。
昨日、【吊し人】の男がベン?という有名な殺し屋だとわかってからラクダを走らせ、物陰にひっそり隠れるようにキャンプをした後、今日は朝からラクダを走らせている。
マフクレアは基本、ラクダ2つで旅をしているようで普段は一つが自分用、もう一つが荷物用らしい。今はその荷物用に光太郎が乗っている。どうやらラクダは馬よりもだいぶ足が遅いようで、昨日からずっと走り続けているのも馬に追いつかれないためのようだ。
景色はこれまでの閑散とした荒野からいつのまにか山道の岩場になっている。この山道を降りると広大な砂漠が広がっている(らしい)ので木々は殆ど生えておらず、ゴツゴツとした岩や砂利だけでできた山という感じ。
光太郎:いや全然。ただまぁ、やっぱりね、という感じかな。
マフクレア:へぇ?
光太郎:俺ちゃん、こっちに来てからひっきりなしにアルカナ戦士と出会ってるからね。ユーアジフの人口が何人いるか知らねぇけど、アルカナ戦士は22人なわけだろ? ユーアジフの全人口を分母にした中の22人って、道端でバッタリ出会う確率じゃあねぇわなぁとは思ってた。
珍しく真顔でまともな意見を言う。背景は100,000,000分の22とか、そうういう光太郎の脳内で暗算している様子が。
マフクレア:ま、そういう事さ。私も半信半疑だったけど、アンタに出会っちまったしね。だとしたら、ウカウカしてたらベンにもまた遭遇しちまうかもだろう?
光太郎:それな。…いいのかい?
マフクレア:何がさ?
光太郎:ベンとか言ったっけ? アイツが俺を執拗に追い掛けてるってぇなら、アンタは俺と一緒に行動しないほうが…。
マフクレアの身を案じつつ、その実、マフクレアがどうして文句も言わずに自分を助けてくれるのか、探りを入れる光太郎。
マフクレア:アンタ、相棒と行くはずだった目的地は『王都』って言ってたね?
光太郎:うん? ああ。
マフクレア:ここから大陸東側へ向かうには普通は広大な砂漠地帯を迂回するルートを皆使うわけなんだけど、皆使うって事はベンも使うさね。当然あんたもその道を使うしか無い。そしてバッタリ鉢合わせるわけだ。
マフクレア:私がいれば、危険だけど砂漠のど真ん中を突っ切るっていう最短ルートを選べる。大陸の大移動はウチの一族の専売特許みたいなもんだからね。そのためのラクダさ。
マフクレア:で、アンタはどうしたいわけ? ベンと鉢会う覚悟があって、私に見捨てろって言ってんのかい? 勝算はあるのかい?
光太郎:ぐぬぅ。俺ちゃんの計算によれば……現在の勝算はゼロ%でゴザル。
マフクレア:そうだろう? 私もね、私が見捨てたせいで死なれたら後味が悪いんだよ。
マフクレア:はぐれたアンタの相棒を置いてくようで悪いけどね、ひとまずここは逃げるが勝ちさ。砂漠を越えて、改めて手近な村で伝書鳩でも使ってアンタの相棒は探してやるから。いくらベンでも砂漠ごえまではしてくるまいよ。
光太郎:アイツは…きっと大丈夫さ…
マフクレア:信頼してるのかい?
光太郎:フッ…当然。共に死線をくぐり抜けてきた仲よ。
さも、『背中合わせで戦ってきました』と言わんばかりのカッコつけた顔と、それをなんか胡散臭いものを見る目で見るマフクレア。
よくよく思い出してみるまでもなく背中合わせで戦ったことはないし、そもそも光太郎は戦える人材ではないのである。
光太郎:それに…メッセージも残してきた
光太郎、アムへのメッセージを思い出す。それは自分の学ランであった(上着)。光太郎がマフクレアに拾われた河岸の近くで野営した焚き火跡の直ぐ側、物干し竿程度の枯れ木を地面に突き刺し、そこに学ランが結び付けられている。学ランは風に吹かれ、静かになびいている。
マフクレア:ふ〜ん…そのメッセージ、ベンが先に見つけないといいけどね。
光太郎:ぐふっ!
しばらく山道の細い道を走っていると、目の前に巨大な岩が立ちふさがる。落石により、完全に道を塞いでしまっている。
マフクレア:おっとぉ!
ラクダをいなしながら、立ち止まるマフクレアと光太郎。
光太郎:おぉ、見事に道が塞がっておる。
マフクレア:乾期の影響で上の地盤が割れてくずれたんだね。まいったねぇ。
光太郎:どすんの?これじゃ馬渡れないよね。
光太郎、言いながらよいしょ、とラクダから降りて道を塞ぐ岩に歩いて行き、深く考えずに岩をゲシゲシと強く蹴る。すると、その蹴った衝撃で絶妙に均衡を保っていた頭上の瓦礫達がバランスを失い、ガラガラと静かに崩れだす。
マフクレア:バカッ!危ないよ―!
光太郎:え―?
ゴロン!と大きな音ともに一際デカイ大岩が光太郎の頭上目掛けて転がってくる。
光太郎:うわぁ!
とっさにうずくまって頭を抱える光太郎。
バゴォォォン!
轟音が響き渡る。…が、巨大岩が地面に激突したにしては振動はない。暗転した状況からおそるおそる目を開けてみると、上から転がってきた大岩はなくなっている。いや、周囲に飛び散った中小の岩をみるに砕かれて飛び散ったようだ。
そして光太郎の目の前には、人の形をした謎の生き物が立っている。
人の形はしているが目鼻はないし、腕がやたらと筋肉質で太く、長い。
光太郎:うぉ!?な、なんだコイツ!?
マフクレア:福音:手のひらの商売人 《グリード・ファミリー》
大岩が落下するその刹那、咄嗟に福音を発動したマフクレア。ラクダに乗ったマフクレアの影から目にも留まらぬ速さで一つのヒトガタが飛び出し、光太郎の頭上に迫る大岩を打ち砕いていた。小さく打ち砕かた岩は、パラパラと周囲に散らばって落ちる。
光太郎:あぁビビった…マフクレアの福音が助けてくれたのか…
マフクレア:あんたねぇ、気をつけなさいよ。
光太郎:コイツが福音、ねぇ。
光太郎、起き上がりながら助けてくれたヒトガタの方に顔を向ける。
マフクレア:あたしの福音もとい、ファミリーさ。ついでだ。道を塞ぐ岩たちも片付けちまおうかい。出ておいで、お前たち。
マフクレア:さ、仕事の時間だよ!
えっさ〜、ほいさ〜と真面目に仕事をする3体のヒトガタを、少し離れた場所に腰を下ろして休憩しながら眺める光太郎とマフクレア。作業をしている福音のヒトガタチの方を見やる。
光太郎:―ずいぶんと個性的なファミリーをお持ちですな。
マフクレア:あの一番大柄で岩を壊しているのがが『開拓』の役目を持ったヒトガタ”プローリー”。その壊した岩を両手に抱えて運んでるのが『運搬』の役目のヒトガタ”カーラ”。砂利をどかして道を綺麗に整えてるのが『保守』の役目のヒトガタの”ガーダー”。
マフクレア:―てな具合にね、役割に応じて個性を持ったヒトガタを召喚して使役するのが私の福音『五指の商売人 ―グリード・ファミリー―』さ
それぞれのヒトガタを指差しながら能力の説明をする。
光太郎:はぁ…役割ねぇ。んじゃさ―
マフクレア:うん?
光太郎:コイツの役目はなんなわけ? 『サボり』役?
光太郎の横にしれっと座っている、ずんぐりむっくりの人型を指差す。どうやらアングル的に映らなかっただけで最初からいた様子。他の人型とは違い仕事らしい事はせず、ぼけーと座っている。なんとなくものぐさでだらしない雰囲気が漂う。
マフクレア:ああ、そいつね。
マフクレア自身も、やれやれ、という困り顔で言う。
マフクレア:そいつは一応『折衝』の役割の”ボーヤ”。ただ他と違ってちょっと不真面目なんだよね…
光太郎:『折衝』って交渉って事? てか、役目っていくつあんの?
マフクレア:アンタ、商売人に必要な『掌要素』って知ってる?
光太郎:まったく知らん!
マフクレア: 商売するのに必須な5大要素ってのが、あってね。ウチみたいな商売人一族はそれを小さいころから叩き込まれるんだけど、覚えやすいように掌になぞらえるのさ。 マフクレアは自分の手のひらを光太郎へ向けて、指折りしながら教える
マフクレア:小指は『折衝(ボーヤ)』―相手との交渉と、ついでに情報の収集。商売人の子どもはまずは最初ここから覚える。
小指を指差しつつ。次の言葉もそれぞれ対応する指を指しながら説明
マフクレア:販売ルートの開拓など、商売のインフラを整える『開拓(プローリー)』役は血気盛んな若者の役目。これが薬指。
マフクレア:そしてそれらの実際に物を運ぶベテランが中指の『運搬(カーラ)』役をやって、経験がモノを言う人差し指の『保守(ガーダー)』役がみんなのサポート。
マフクレア:最後に商才を持つ者がやる『管理』(親指)。ま、要素って言うよりは、役割分担だね。
光太郎:ほ〜ん。だから五指で表現するから”掌”なんだ。じゃあマフクレアの福音ももう一体、『管理』てヤツがいるの?
マフクレア:いや、いない。私の福音は4人まで。ヒトガタを『管理』するのは私自身てわけさ。
光太郎:へ〜。それでコイツ(ずんぐりむっくりのヒトガタ)は交渉役なんだ?てことはお前は喋るんか? ノックしてもしも〜し?
光太郎、ずんぐりむっくりの人型の頭をコツコツと叩きながらニヤケ顔で煽る。
マフクレア:あ、やめ―
光太郎:ぎゃぶぅッ!
ずんぐりむっくりのヒトガタからカウンターパンチを食らい、沈む光太郎。
マフクレア:そいつら一応、人格があるんだわ。あんま怒らせないで。
光太郎:は、早く言ってよ… ガクッ
撃沈した大の字に寝転がる光太郎の顔を覗き込んで、やれやれ顔で説明するマフクレア。その彼女の肩を、仕事を終えたヒトガタがちょいちょいと後ろから叩く。
マフクレア:うん? 終わったのかい? よしよし。ありがとさん。じゃ、これは報酬ね。
マフクレア、仕事を終えたヒトガタにコインを一枚ずつ渡す。コインを受け取ったヒトガタはマフクレアの影の中に沈み消えていく。それらを見送ると何もしていないずんぐりむっくりのヒトガタも、ぴょこんとマフクレアの影の中に入って消える。
光太郎:え? もしかして金とるの?
マフクレア:もちろんさ。仕事したんだから当然だろ?
光太郎:えぇ〜(変な能力ぅぅ)!
マフクレア:さ、おしゃべりはココまでだよ。
よっ、というい感じで勢い良くラクダに乗り、再び道を歩きだす二人。落石をどかした道の先はなだらかな下りになっており、その先から明らかに今までとは全く違う景色が広がる。蜃気楼が立ち上り、岩や砂利などはないが、同じく木や雑草等も一切なく、ただ視界の果てまで砂の荒野が続いている。山のような大きな起伏もなく、水平線までただただ砂漠のようだが、距離感もよくわからない。
マフクレア:ここから少し西にそれると”ワジ・アンダ”って名の小さなオアシスがあるさね。本当は砂漠に入る前に最期の補給をそこでするべきなんだけどね。
そこには寄らないよ。ベンと鉢合わせるのが嫌だからね。
光太郎:おう!俺ちゃん砂漠ってはじめて見た!
マフクレア:ここからはしばらく砂漠地帯さ。ハードな道のりになるよ!
一方時を同じくして、少し前まで光太郎とマフクレアが野営していた跡地に、人影が一つ。【吊し人】ベンであった。馬から降り、ゆらゆらとした足取りでクンクンと鼻を鳴らしながら焚き火の跡にジロジロと探りを入れる。
ベン:…………。
光太郎の学ランがはためいているのを見つけ、口の端がニィと嬉しそうに歪む。
ベン:ククク。
ベン:(やはり生きてやがったか…。)
ベン:(この服…これは『自分は無事だ』『自分を探せ』というメッセージ…。あの女の騎士とはまだ合流できていないということ…)
ベン:(クク…馬鹿な奴だ…わざわざ自分から教えてくれるなんてよ!つまり小僧はこの近辺に隠れて女との合流を待っているってことだろうが!)
ベン:ククク…カカカカカカカカッ!
テンションが上り、はためいている学ランを強引にひん掴み、ビリビリにして河へ流す。無残にもボロ布の状態で河を流れていく光太郎の学ラン。
ベン:(逃さねぇ…絶対に逃さねぇ…! あのガキも女騎士も…皆殺しだぁ!)
猛った目をしながら嬉しそうに口を歪ませるベン。
シーンは再び光太郎へ。ラクダを走らせながら、遠くで猛り狂うベンの殺気を敏感に感じ取るかのように自分の学ランに思いを馳せる
光太郎:(―学ランはフェイク…)
光太郎:(もし学ランをベンが先に見つけたらこう思うはずだ。『俺(光太郎)はまだアムと合流できていない。だからこそ、まだ遠くへは行かずにこの近くにいるはずだ』―と)
光太郎:(俺がもう、遠くへ逃げているとは思いもせずに)
光太郎:(せいぜい見当違いのところを探しやがれ)
馬に扶助(蹴り)を入れ、マフクレアとともに砂漠に突っ込んでいく光太郎。
炎天下の中、砂埃が舞い上がり、段々と二人が小さくなっていく
to be continued.